技術書典18が 5/31(土)〜 6/15(日)まで開催されています。その中でも 6/1(日)は池袋サンシャインシティでオフライン開催されました。
私は、会社有志の執筆サークル「ゆめみ大技林執筆委員会」として、また個人サークル「余暇時間」として、技術書典18 に参加しています。6/1 のオフライン会場にも参加しました。
タイトルも含め、いまも技術書典18は開催されているので「参加しています」としました。ただ、オフライン開催の視点だと「参加しました」となるので、言葉選択が難しいです。
ゆめみ大技林執筆委員会
社内でも恒例?になった半期に一度のイベントです。今回は「ゆめみ大技林 '25」 を頒布しました。
今回は参加人数が多く、過去最大のページ数になりました。実物を手に取った時、その厚さに驚きました。表紙製作の作業で背幅を計算していたので、事前に知ってたんですが、実際に見るとヤバいです。
紙の本はいつもよりちょっと多めに印刷しましたが、予定数すべてを頒布することが出来ました。今後開催される 技書博 などで、紙の本を頒布する予定です。今回、紙の本が入手出来なかった人は別イベントをチェックしてくださいね。
執筆テンプレートの公開
弊委員会は Vivliostyle を組版に採用しています。それを組み込んだテンプレート整備しています。テンプレート自体も日々更新して、執筆や編集において、不要な作業が極力発生しないように自動化を整備してきました。前回からの変更点として、GitHub Actions を使って PR で PDF を自動生成するようにしました。
このテンプレートは GitHub で公開にしているので、どなたでもご利用することができます。
ちなみに npm で vivliostyle-theme キーワードで ダウンロード数 (2025 年 5 月確認)を見たら、このテンプレートで利用している自作テーマが公式テーマについでダウンロードされていました。すごいですね(Actions の CI で依存パッケージを新規ダウンロードしているので、その影響もありそうです)。
協賛もしました
株式会社ゆめみ として協賛もしました。ゆめみの協賛は、技術書典13 から 3 年ぶりです。その協賛を行った頃は、私はゆめみに入社して間もなかったので、すごいことをしてるなあと見ていました。
今回は、運営と会社の協賛に関する窓口として動いてました。通常の開発業務をしつつ、ゆめみ執筆委員会の執筆と編集、後述する個人サークルの執筆・編集・その他作業諸々の執筆関連作業をしていて、さらに窓口業務と忙しい日々でした。
また、オフライン開催のあと、非公式の懇親会イベントを行いました。これは他社内メンバーが企画・運営しました。私は運営に開催可否の相談メールをしたぐらいです。その後、虎の穴ラボ さんも加わりました。懇親会はサークルさんなどもご参加されて、とて楽しかったです。あと、運営から mhidaka さんが顔出ししてくれました。本当にありがとうございました。
オフラインイベント終わったので、肩の荷が降りた…はず。何々、次の 19 も開催予定されてる、あぁ、締切≪キラキラ≫が見える。
余暇時間
私の個人サークルです。私が興味・関心あること、会社サークル本では出しにくいネタや技術スタックを取り扱っています。
前回は サーマルプリンターというニッチな本 を書きました。今回は真面目に React Native のフレームワークで有名な(今は標準になっている)Expo が提供するルーティングライブラリ Expo Router の公式ドキュメントの副読本を目指して書きました。私がちょうど Expo Router を理解するタイミングだったので、執筆駆動学習にしたら捗るのでは?と本を書き進めました…のはずでした。
執筆途中で電子ペーパーにハマりました。Expo Router の話が落ち着いたので、電子ペーパーの開発キット M5PaperS3 の開発環境の話を書き始めました。
内容はそれぞれ独立しています。分ける程でもなかったので、前半が Expo Router、後半はM5PaperS3 の話になっています。
私のサークル来られた人は、Expo Router ではなく、電子ペーパーに興味を持たれた方が多かったと思います(多いというか、ほぼ全員?)。また、Expo Router で電子ペーパー実装?と聞かれる方も多かったので、もっと見せ方を考えた方がよかったと思いました。改善点ですね。
ただ、Expo の方に興味を持たれた方がいなかったのが心残りですねえ。
頒布数
下世話な話になるかもなので具体数は伏せますが、予想より多くの人に手に取ってもらいました。内容や構成が特殊なので、今回は前回より印刷数を減らしましたが、半数ほどの頒布が出来ました。印刷費を無事に回収できたので満足です。また、既刊も数冊出ました。
支出を抑える(赤字にさせない)ため、強い意志で紙の本は増刷しないです。もし興味あれば、お早めに手に取ってください。
ブース
電子ペーパーのデモをいくつか持ち込みました。まず、値札を電子ペーパー作りました。これに興味ある方が多かったです。SDカードに保存した画像を動的に表示できるので、実装例としてよかったです。ただ、持ち込んだ3つの電子ペーパー中2つの内蔵電池が切れたため、デモが出来たのは一部だけでした。しかし、電池が切れても表示できるという電子ペーパーの強みが見せれました。
#技術書典 で使う新刊と既刊の卓上値札を作った。電子ペーパーのよく見る利用形態。 pic.twitter.com/AiWGKeMnPm
— Mitsuharu Emoto (@mitsuharu_e) 2025年5月24日
オフラインイベントの開催の数週間前から、電子ペーパーの開発キットを販売する会社が取り扱うローカルLLM を使って、売り子AI アシスタントが出来ないかと試行錯誤していました。当初はどうしても正常に動作しない不具合があったものの無事に解決したので、展示しようかと思いました。しかし、AI が売り子に耐えられなかったため、断念しました(遠征参加なので荷物は少しでも減らしたかったというのもあります)。もしかしたら、この売り子AI アシスタントが今年後半のネタなるかもしれません(ならないかもしれません)。
プロンプトにも制限があるから、技術書典の売り子LLM難しいねえ pic.twitter.com/9XWHBAAQQv
— Mitsuharu Emoto (@mitsuharu_e) 2025年5月27日
技術書典の感想
技術書典はやっぱり面白いですね。いろんな技術や、SNSなどで交流ある人たちと出会える場所は最高ですね。
ブースで人が来ない時は購入した本を読んでました。同人誌だと、著者それぞれの文章や組版があるので、楽しいです。本を製作する側になったので、単に読むだけではなく、本の作りにも興味が湧きました。まだ読んでない本が多くあるので、当分の間は飽きないですね。
紙の本を読みつつ、電子版を Google Play Books や Kindle ドキュメントに転送して読んでいきます。個人的に、紙の本と電子版の印象の違い(著者の表現力)を見るのが好きでたまらないです。
妖怪ダンボール増やし
事前に、サークルで頒布する既刊誌とブース用荷物を入れたダンボール1つを送りました。余った在庫や会場で買った本も入れる予定だったので、少し大きめ箱を選びました。最近のアマゾンがダンボールを詰めてくるチリ紙を再利用して、空きスペースを埋めて発送しました。
オフラインイベントが終了して、いざ在庫とブース荷物と買った本を送り返す時、何と不思議なことにダンボールは2つになっていました。在庫は予定数以上に頒布出来てたのに、いやあー、不思議なことって起こるんですね。
オフライン会場で購入した本、そしてイベント後にオフラインマーケットで購入した本を冷静に数えると 20 冊程でした。書影の画像を貼りたいところですが、遠隔地組ゆえに送り返したダンボールが届くのは明日でしょう。
納本
今回も国立国会図書館に納本して来ました。同人誌も納本出来るんですよ。まだ納本されてない方、納本しましょう。
納本に来ました。納本はここから左奥の西口通用口です。 #技術書典 pic.twitter.com/NOeXXniiz7
— Mitsuharu Emoto (@mitsuharu_e) 2025年6月2日
後書き
この文章のアウトラインは、帰りの飛行機を待つロビーで書いています。いつもは端っこの搭乗口なのですが、今回は保安検査場を出たところでした。人通り多くて落ち着かないですね。
あと、飛んでる飛行機の中でも書こうとしましたが、フライトモードだと下書き保存はされないようです。飛ぶ前に確認してよかった。記事も飛ぶところでした。