Intel N100 という CPU をご存知ですか?Intel は第 12 世代の CPU から、電力効率を重視した Eコア、性能を重視した P コアと特性が異なる二種類のコアを組み合わせています。その E コアだけの CPU が N100 です。
低電力のため低性能ですが、数世代前の CPU に相当する性能と言われ、低電力を目的としてパソコンでは注目されます。しかしながら、そのコアだけの単体販売は、私が知る限りないです。国内は主に、いわゆる中華メーカー、マニア向けパソコンを販売する一部の会社から、ノートパソコンやミニパソコンとして販売しています。
他の販売形態としては、Intel N100をオンボード搭載したマザーボードが一部会社から販売されています。これなら自由にパーツを組み合わせて、目的に応じて設計できる。ただし、国内で販売されているそれらは Mini-ITX であり、PCIe の拡張性に乏しいです。この N100 を使って重い処理をするわけではないですが、グラボなどを挿したくなったときに困ります。また、AC アダプターからの給電のため、一般的な PC ケースで組みずらいです。
一方で Micro-ATX 版もありますが、なぜか国内販売はされていません。なんで?と思いつつ、アマゾンを見ていると、Amazon US からの発送で、Micro-ATX 版の N100 を搭載したマザーボードが販売されていました。買うしかねえ。なお、猛者たちはずっと前からアリエクから買っていたようでした。
ASRock N100M
US からの発送なので、ポチってから二週間ぐらいで届きました。Micro-ATX ですが、他の Micro-ATX と比べると若干小さかったです。

さて、組んでみる。ケースは「MAQUYマイクロATX PCケース」です。アマゾンで安く売っており、小さい。あと、HDD を搭載して家庭内サーバーや NAS に運用したときの最低限の拡張性があるので採用しました。
なお、このパソコンを組み始めたあたりで、Antec から安価なケース「ST20M」が発売されました。ニュースサイトの記事を見る限り、今回採用したケースと同じ製造元かな?と。もっと早く出てくれば、試したのになあ。
ということで、どん。このマザーボードの画像をよく見ると分かるんですが、マザーボード向けの電源のみで、CPU 電源は不要です。省電力ですね。そのため N100 の発熱をヒートシンクで逃すように設計されています。この状態で、アイドル時が 50 度ぐらい、負荷時に 70 度ぐらいでした。
気になる温度だと思い、ケースファンを置きました。CPU 向けのファン端子が未実装なので、ケースファンの端子を利用しました。すると、アイドル時が 30 度ぐらい、負荷時が 50 ~ 60 度ぐらいに下がりました。そのため、ファンをヒートシンクに載せる運用にしました。


調べるとヒートシンクの上にファンを固定する 3D プリンターのデータがあったので、DMM.make で依頼して作成しました。
ベンチマーク
先に書きましたが、N100 は数世代前の CPU 並の性能と言われています。私が聞いたのは、第8世代の i5 相当らしい。幸いなことに、私の手元に第8世代の Core i7-8700T があったので、比較します。簡単な比較表は次の通りです(Gemini 製)。
| 項目 | Core i7-8700T | Intel N100 |
|---|---|---|
| リリース時期 | 2018年 第2四半期 | 2023年 第1四半期 |
| アーキテクチャ | Coffee Lake (第8世代) | Alder Lake-N (省電力) |
| プロセスルール | 14 nm | Intel 7 (10 nm) |
| コア / スレッド数 | 6コア / 12スレッド | 4コア / 4スレッド (Eコアのみ) |
| 基本クロック周波数 | 2.40 GHz | 0.80 GHz |
| 最大ブースト周波数 | 4.00 GHz | 3.40 GHz |
| L3 キャッシュ | 12 MB | 6 MB |
| 内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics 630 | Intel UHD Graphics |
| GPU 実行ユニット(EU) | 24 EU | 24 EU |
| TDP (熱設計電力) | 35 W | 6 W |
| 対応メモリ | DDR4-2666 (最大2チャンネル) | DDR5-4800 / DDR4-3200 (1チャンネル) |
| 主な特徴 | 多コア・多スレッドによる並列処理、旧世代デスクトップのパワー | 圧倒的な省電力性、最新コーデック(AV1)対応、新しい設計 |
Microsoft Store にある Cinebench 2026 で計測しました。メモリは共に 16GB です。ただし、i7-8700T は 8GBx2、N100 は 16GBx1 です。
| 項目 | Core i7-8700T | Intel N100 |
|---|---|---|
| シングル | 336 | 233 |
| マルチ | 1342 | 527 |
マルチは 12 スレッドある i7-8700T の完勝です。シングルも i7-8700T の勝ちですが、クロック周波数や TDP を比較をすると良い勝負ではないでしょうか。噂通り、第8世代に相当する、は妥当そうです。
なお、ベンチマークの計測中は i7-8700T はファンが全開で回って五月蝿かったです。一方で N100 は気になる騒音はありませんでした。
まとめ
N100、すごいぞ。HDD を組んで NAS 運用に利用しようかな。







































